大判例

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東京高等裁判所 昭和28年(う)2679号 判決

被告人 韓命舜及びりていさい

〔抄 録〕

弁護人の控訴趣意第一点について。

昭和二十八年六月二十六日附原審第二回公判調書の記載に徴すると、同公判の冒頭において原審裁判官が被告人韓命舜に対する窃盗事件に被告人りていさいに対する窃盗被告事件を併合審理する旨の決定を宣したとの記載はあるが、同公判期日に被告人りていさいが出頭した旨の記載のないことは所論のとおりであるが、原審裁判官が被告人の出頭を公判開廷の要件とする右両事件の併合審理を前記第二回公判の冒頭で決定するについては被告人両名の出頭を前提としたものと解すべく、これを記録について調査すると、原審裁判官は被告人りていさいに対する第一回公判期日たる昭和二十八年六月十二日の公判において、同被告人に対し第二回公判期日を同年六月二十六日午前九時三十分と指定告知したことが明白であるから同被告人に対する第二回公判期日と被告人韓命舜に対する第二回公判期日とはその日時を同じうするのみならず、被告人両名は当時から共に勾留中で(尤も当時被告人が代用監獄たる氏家地区警察留置場にいたかそれとも太田原拘置支所に在監したかは記録上不明であるがそのいずれにしろ被告人両名が同一拘置所に在監したものであることは推認しえられる)あつたことも記録上明らかであるから特段の事由ない限り被告人両名は右第二回公判期日には同時に出頭していたものと推認し得べく、現に右期日の証拠調においては証人藤田義正の尋問の場合を除き、爾余の証人尋問には被告人両名が在廷しておることが明認しえられる等、記録自体から被告人りていさいは同韓命舜と共に所論第二回公判の冒頭から出頭していたことが窺い得られるので、仮令被告人りていさいの出頭について所論の如き形式的記載がないとしても、これを目して原判決を破棄すべき違法があるとすることはできない。従つて被告人りていさいの原審第二回公判における不出頭を前提とする同公判期日の証拠調を違法とする所論も亦容認できない。要するに原判決は、いずれの点から見ても、これを破棄すべき所論のような事由があるとは認められない。論旨いずれも理由がない。

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